ペットがいる家の観葉植物|猫・犬に安全な10種と避けたい12種、かじられない置き方

猫や犬と暮らしていると、観葉植物を置いていいのか迷うものです。お店では「ペットに安全」と書いてあったのに、あとで調べたら有毒だった。そんな食い違いに戸惑った人もいると思います。

私自身、ペットを飼っている友人から「どの観葉植物なら家に置いて大丈夫?」と相談されたのが、この記事を書いたきっかけでした。調べてみると、日本のサイトで安全とされる品種が、アメリカの動物愛護団体ASPCAの毒性データベースでは有毒に分類されていることが少なくありませんでした。

この記事では、ASPCAのデータベースで犬・猫とも無毒とされている観葉植物10種と、避けたい12種を分けて紹介します。そのうえで、かじられないための置き方と、食べてしまったときの対応までまとめました。

品種を選んで置き方を工夫すれば、ペットと観葉植物は同じ部屋で暮らせます。迷ったときの判断の軸として使ってください。

この記事で分かること

  • 猫・犬に安全な観葉植物10種と、避けたい12種
  • 観葉植物のどんな成分がペットに害になるのか
  • 猫と犬で危険度が違う植物
  • かじられないための置き方と道具
  • 食べてしまったときにすること、してはいけないこと

こんな人におすすめ

  • 猫や犬がいて、観葉植物を置けるか不安な人
  • ネットの安全情報がばらばらで迷っている人
  • 今ある観葉植物がペットに危なくないか確かめたい人
  • 誤食したときの対応を知っておきたい人

ペットがいる家でも観葉植物は置ける|無毒の品種を選び、届かない場所に置く

ペットがいる家でも、品種を選べば観葉植物は置けます。ASPCAの毒性データベースで犬・猫とも無毒とされる品種を選び、有毒な品種は置かないか、ペットが絶対に届かない場所に置く。この2つが基本です。無毒の品種でも、たくさん食べればお腹をこわすことはあるので、かじらせない工夫はどの品種でも必要です。

この記事の安全・危険の分け方は、アメリカの動物愛護団体ASPCAが公開している毒性植物のデータベースをもとにしています。犬・猫・馬それぞれについて、有毒か無毒かが品種ごとに調べられる資料です。

ペットに安全な観葉植物10種 早見表

← 横にスクロールできます →

品種 大きさ 置き場所の目安
アレカヤシ 大型 リビングの明るいコーナー
テーブルヤシ 小〜中型 デスクや棚の上。やや暗い部屋でも育つ
パキラ 小〜大型 床置きのシンボルツリーにも
オリヅルラン 小〜中型 吊り鉢や棚の上から垂らす
ペペロミア 小型 本棚や卓上など高い場所
カラテア 小〜中型 直射日光の当たらない明るい室内
マランタ 小型 明るい室内。乾燥をきらう
ボストンファーン 中型 吊り鉢向き。湿気のある場所を好む
フィットニア 小型 ガラス容器(テラリウム)の中で
ホヤ 小〜中型 吊り鉢で、つるを垂らして

観葉植物がペットに害になる理由|よだれや嘔吐を起こす成分

観葉植物がペットに害になるのは、葉や茎に口の中を刺激する成分や、お腹をこわす成分が含まれているからです。多くは口の痛みやよだれ・嘔吐で済みますが、猫にとってのユリのように少しで命にかかわる植物もあります。

← 横にスクロールできます →

成分 含む主な植物 主な症状
シュウ酸カルシウムの結晶 ポトス・モンステラ・スパティフィラム・アンスリウムなどサトイモ科 口や舌の痛み・よだれ・嘔吐
サポニン ドラセナ・サンスベリア・アイビー・カポック 嘔吐・下痢・食欲がなくなる
白い樹液 ゴムの木・ベンジャミンなどフィカス属・ポインセチア 口や胃の刺激・皮膚のかぶれ
原因物質は不明 ユリの仲間(猫) 少量でも急性の腎臓の障害

食べてすぐは元気そうでも、半日から数日たってから具合が悪くなることがあります。かじったとわかった時点で、症状がなくても動物病院に相談してください。

ペットに安全な観葉植物10種|ASPCAで犬・猫とも無毒とされる品種

ここで紹介する10種は、ASPCAのデータベースで犬・猫とも無毒とされている観葉植物です。無毒は「中毒を起こす成分が知られていない」という意味で、食べてもよいという意味ではありません。葉を大量に食べれば、どの植物でも吐いたりお腹をこわしたりすることがあります。

アレカヤシ・テーブルヤシ|ヤシの仲間は大小そろえやすい

アレカヤシは細い葉が放射状に広がるヤシで、リビングの大きな一鉢に向いています。テーブルヤシは卓上に置けるサイズで、やや暗い部屋でも葉色を保つのが長所です。どちらもASPCAで犬・猫とも無毒です。一人暮らしの最初の一鉢を相談されたときも、私はテーブルヤシをよく勧めています。

パキラ|大きく育てたい人の定番

パキラ(学名 Pachira aquatica)は、ASPCAで犬・猫・馬とも無毒とされています。丈夫で育てやすく、卓上の小さな株から床置きの大きな株まで選べるのも魅力です。ガジュマルと見た目や売り場が似ていますが、ガジュマルはフィカス属で、樹液に刺激がある植物です。見分け方はガジュマルとパキラの違いにまとめました。

\ パキラの育て方 /

オリヅルラン・ホヤ・ボストンファーン|吊り鉢で届かない高さに

オリヅルランとホヤ、ボストンファーンは、どれもASPCAで犬・猫とも無毒です。3つとも吊り鉢に向くので、ペットの届かない高さで楽しめます。オリヅルランは猫が好んでかじることがあるといわれます。無毒でも食べすぎれば吐くことがあるので、手の届かない場所に吊るしてください。

ペペロミア・カラテア・マランタ・フィットニア|小さな鉢で置き場所を選べる

ペペロミアは肉厚の葉をもつ小型の品種で、ASPCAに載っている複数のペペロミアはどれも無毒です。カラテアとマランタは、夜に葉を立てて閉じる動きが楽しい仲間で、どちらも無毒とされています。フィットニアは網目模様の葉が美しい小型種です。ガラスの容器に入れて育てれば、ペットが触れられません。

管理のしやすさも含めて品種を選びたいなら、初心者向けの品種をまとめた記事も参考にしてください。

― 枯らしにくい品種の選び方 ―

猫・犬に有毒で避けたい観葉植物12種|人気の品種ほど多い

ASPCAで有毒とされている観葉植物には、ポトスやモンステラ・サンスベリアなど、よく売られている人気の品種が多く含まれます。ペットがいる家では置かないのがいちばんです。置くなら、ペットが絶対に届かない場所に限ってください。

← 横にスクロールできます →

品種 主な成分 気をつけたいこと
ユリの仲間 不明 猫は花粉や花瓶の水でも急性腎障害を起こす。猫のいる家には持ちこまない
ポトス シュウ酸カルシウム 垂れたつるに猫が飛びつきやすい
モンステラ シュウ酸カルシウム 床置きの大株は葉がペットの目線に入る
スパティフィラム シュウ酸カルシウム 贈り物でもらうことが多い。ペットの動線の外へ
アンスリウム シュウ酸カルシウム 花も葉も茎も刺激がある
ドラセナ(幸福の木など) サポニン 猫では瞳孔が開くなどの症状も報告されている
サンスベリア サポニン 「ペットに安全」と紹介されることがあるが、ASPCAでは有毒
カポック(シェフレラ) サポニン・シュウ酸カルシウム 丈夫で人気だが、ペットがいる家では避けたい
アイビー(ヘデラ) サポニン つる先が床に垂れないようにする
ゴムの木・ベンジャミン 白い樹液 葉や枝をかじると樹液が口や皮膚を刺激する
ガジュマル 白い樹液 ゴムの木と同じフィカス属。パキラと取り違えやすい
ポインセチア 白い樹液 症状は軽いことが多いが、冬の飾りとして持ちこみやすい

猫のいる家では、ユリだけは絶対に持ちこまない

12種の中でも別格に危険なのが、猫にとってのユリの仲間です。テッポウユリやカサブランカなどのユリ属とヘメロカリス(デイリリー)は、葉や花をかじるだけで急性の腎臓の障害を起こすことがあります。体についた花粉をなめたり、花瓶の水を飲んだりしただけでも危険です。切り花でもらったときも、猫のいる家には入れないでください。犬ではここまで重くならないとされています。

「ペットに安全」と紹介されがちな品種に注意

サンスベリアやガジュマル、カポックは、日本では「ペットにも安心」と紹介されていることがあります。けれどASPCAでは、サンスベリアとカポックは犬・猫とも有毒です。ガジュマルと同じフィカス属のゴムの木やベンジャミンも有毒とされています。症状は嘔吐や口の刺激など軽いことが多いものの、ペットがいる家で選ぶなら、無毒の10種から選ぶほうが安心です。

人気のエバーフレッシュや、丸い葉のピレア・ペペロミオイデスは、ASPCAの一覧に載っていません。一覧にあるピレアは別の種類です。有毒とも無毒とも確かめられないため、この記事では安全な品種に入れていません。ペットのいる家で置くなら、届かない高さを選んでください。

猫と犬で危険度が違う観葉植物|猫はユリ、どちらも注意はサトイモ科

同じ植物でも、猫と犬で症状の重さが違うことがあります。いちばん差が大きいのはユリの仲間で、猫では命にかかわるのに対し、犬では嘔吐などで済むことが多いとされます。ポトスやモンステラなどのサトイモ科や、ドラセナ・サンスベリアは、猫と犬のどちらにも同じように害があると考えてください。

体の小さな子猫や子犬、小型犬は、同じ量を食べても症状が重くなりやすいことも覚えておいてください。「大きい犬だから平気」とは言いきれません。

ペットに観葉植物をかじらせない置き方|高さ・土の覆い・猫草

ペットに観葉植物をかじらせないいちばん確実な方法は、届かない高さに置くことです。あわせて土の表面を覆って掘り返しを防ぎ、猫には猫草を用意して、かじりたい気持ちをそちらに向けます。ペットが植物をかじるのには、好奇心や遊び・猫なら毛玉を吐くためなど、それぞれ理由があります。

吊り鉢や高い棚で、届かない高さに置く

天井から吊るす、壁の棚の上段に置く、背の高い鉢台にのせる。この3つがかじられないための基本です。猫は高いところまで跳びあがれるので、家具を足場にされない位置を選んでください。垂れた葉先が揺れると猫が飛びつくので、つるや葉が届く範囲まで下がらないようにします。

\ 吊り鉢で楽しむ観葉植物 /

好きな鉢をそのまま吊るすなら、麻ひもで編んだプラントハンガーが手軽です。この2本組はアイボリー色で、ナチュラルな部屋になじみます。

― 鉢をそのまま吊るせるプラントハンガー ―

土の表面を覆って、掘り返しを防ぐ

猫が鉢の土を掘ったり、トイレにしてしまったりするのを防ぐには、土の表面を覆うのが効果的です。ココヤシの繊維や化粧石、軽石などが使えます。掘る癖が強い猫なら、化粧石を厚めに敷くと掘りにくくなります。

ココヤシの繊維は軽くて扱いやすく、見た目も自然です。敷く厚さは1〜2cmほどにとどめると、土が乾きにくくなるのを防げます。

― 土の表面を覆うココヤシファイバー ―

猫には猫草を用意する

猫が草をかじりたがるなら、猫草を別に用意しておくと、観葉植物から気をそらしやすくなります。市販の猫草は、エンバクや大麦などの若い芽です。水を注ぐだけで7〜10日ほどで育つキットなら、手間もかかりません。

― 水を注ぐだけで育つ猫草キット ―

留守番が長い日やストレスがかかったときに、植物をかじりはじめることもあります。遊ぶ時間を増やすなど、ほかに気持ちの向く先をつくってあげることも予防になります。

ペットが観葉植物を食べてしまったら|まず動物病院に電話する

ペットが観葉植物を食べてしまったら、症状が出ていなくても、まずかかりつけか夜間救急の動物病院に電話してください。何をどれだけ食べたかを伝え、指示を受けるまでは自分で吐かせたりしないことが大切です。

← 横にスクロールできます →

順番 すること
1. 電話する かかりつけの動物病院へ。夜間や休日は救急の動物病院へ
2. 情報を伝える 植物の名前(わからなければ鉢ごと写真を撮る)・かじった部分・量・食べてからの時間
3. 自分で吐かせない 塩水を飲ませる・のどに指を入れるなどは、かえって危険なことがある
4. 数日は様子を見る 元気そうでも、あとから症状が出ることがある。気になる変化があればすぐ再受診

次のような様子が見られたら、すぐに動物病院へ連絡してください。

  • よだれがいつもより多い・口をしきりに気にする
  • 吐く・下痢が続く
  • 食欲がない・水を飲まない
  • ぐったりして動かない
  • おしっこの量が減る(猫がユリをかじった場合は特に注意)

日本中毒情報センターの中毒110番にも、ペットの誤食の問い合わせが年に約500件寄せられています(日本中毒情報センター)。ただ、治療の判断ができるのは獣医師です。迷ったら、まず動物病院に電話してください。夜間救急の動物病院の連絡先は、ふだんから控えておくと安心です。

ペットと観葉植物でよくある質問

多肉植物やサボテンはペットに安全ですか?
品種によります。アロエやカランコエ、ユーフォルビアの仲間はASPCAで有毒とされています。ハオルチアのように無毒とされる品種もありますが、種類が多いので、ASPCAのデータベースで品種ごとに確かめてください。サボテンはとげでけがをすることがあるので、届かない場所に置きます。
無毒の観葉植物なら、かじられても大丈夫ですか?
中毒の心配は少ないものの、たくさん食べれば吐いたり下痢をしたりすることがあります。また、鉢の土や肥料、殺虫剤を口にするおそれもあります。無毒の品種でも、かじらせない置き方をしてください。
子犬や子猫の時期だけ気をつければいいですか?
子犬や子猫の時期は好奇心が強いので特に注意が必要ですが、大人になっても油断はできません。引っ越しや留守番が増えたときなど、環境が変わると植物をかじりはじめることがあります。
苦みのあるスプレーは効きますか?
苦みのあるスプレーを葉にかけると、かじるのを嫌がるペットもいます。ただ、慣れて効かなくなることもあるので、置き場所の工夫と組み合わせて使ってください。
賃貸で天井から吊るすのが難しいときは?
天井に穴をあけられない場合は、突っ張り式のラックや壁の棚、背の高い家具の上を使う方法があります。どの方法でも、ペットが家具を足場にして届かないかを確かめてください。
ペットにやさしい観葉植物はどこで買えますか?
観葉植物の通販では、ペットと暮らせる植物をまとめて探せるショップもあります。買う前に品種名を確かめ、この記事の10種やASPCAのデータベースと照らし合わせると安心です。

まとめ|ペットがいる家の観葉植物は「無毒の品種を、届かない場所に」

ペットがいる家でも、ASPCAで無毒とされる品種を選び、届かない場所に置けば観葉植物は楽しめます。人気のポトスやモンステラ、サンスベリアは有毒なので避け、猫のいる家にユリは持ちこまないでください。

ペットと観葉植物が一緒に暮らす5つのポイント
  • ASPCAで犬・猫とも無毒とされる品種から選ぶ
  • ポトス・モンステラ・サンスベリアなど人気の有毒品種は避ける
  • 猫のいる家には、ユリの仲間を切り花でも持ちこまない
  • 吊り鉢・土の覆い・猫草で、かじる機会を減らす
  • 食べてしまったら、症状がなくてもまず動物病院に電話する

最初の一鉢に迷ったら、テーブルヤシかパキラを、ペットの届かない場所に置くところから始めてみてください。ペットと暮らせる品種をまとめて見られる通販サイトもあります。

― AND PLANTSで見る ―

ペットと暮らせる観葉植物を見る

植物選びに迷ったら

新しい植物や鉢、土を探しているなら、観葉植物専門の通販サイトもチェックしてみてください。送料や枯れ保証で比べたおすすめの通販サイトをまとめています。

この記事を書いた人
userimg
アワツ
北向き1Kの木造アパートで観葉植物を育てている管理人。日中も薄暗く、夏は湿気がこもる部屋で、ポトスやサンスベリア、モンステラ、パキラなどを育てています。枯らした失敗をもとに、部屋の環境に合わせた育て方を発信中。専門書や公的機関の情報を裏取りし、正確さと初心者目線を大切にしています。
お気に入りの観葉植物を見つけよう
白い鉢に植えられたモンステラが木の棚に置かれた明るい室内の風景

自宅にぴったりの観葉植物を、信頼できるオンラインショップで選んでみませんか。初心者でも安心して購入できる通販サイトを厳選しました。

おすすめの記事