観葉植物の梅雨対策|梅雨入り前の準備と、梅雨の水やり・風通し・カビ・コバエ・根腐れを防ぐコツ

梅雨に入ると、観葉植物の土がいつまでも乾かなかったり、鉢のまわりに小さな虫が飛びはじめたりします。土の表面が白くなることもあります。雨続きの毎日で、部屋の植物がなんとなく元気をなくしていくのが気になる季節です。

私自身、観葉植物を本格的に育てはじめた最初の梅雨に、準備をしないまま突入して3鉢を立て続けに枯らしました。リビングのポトスにはコバエが大量に発生して、家族に叱られたこともあります。2年目の梅雨には、大切にしていたモンステラを根腐れでだめにしかけました。根を洗って腐った部分を切り、新しい土に植え替えてなんとか復活させています。

この記事では、そうした失敗から続けている梅雨の対策を、梅雨入り前の準備と梅雨のあいだの管理に分けてまとめました。水やりの見きわめ方やサーキュレーターの使い方、カビ・コバエ・根腐れの防ぎ方、梅雨に強い品種とやってはいけないことまで紹介しています。

読み終わるころには、梅雨入り前に何を済ませ、雨続きの日に何を気をつければいいかがわかっているはずです。

この記事で分かること

  • 観葉植物が梅雨に弱る原因
  • 梅雨入り前にやっておく準備と、その時期
  • 梅雨の水やりの見きわめ方と、サーキュレーターの使い方
  • カビ・コバエ・根腐れの防ぎ方
  • 梅雨に強い品種と、梅雨にやってはいけないこと

こんな人におすすめ

  • 去年の梅雨に観葉植物を弱らせてしまった人
  • 梅雨入り前に何を準備すればいいか知りたい人
  • 土が乾かず、水やりのタイミングに迷う人
  • カビやコバエが気になる人

観葉植物が梅雨に弱る原因|土が乾かない・空気がこもる・光が足りない

観葉植物が梅雨に弱るのは、土が乾かない・部屋の空気がこもる・光が足りないの3つが重なるからです。土が湿ったままだと根が傷み、こもった空気はカビやコバエを増やし、光が足りないと茎がひょろひょろと伸びてしまいます。

どれか1つだけなら大きな問題にはなりにくいのですが、梅雨は3つが同時に何週間も続くのが厄介です。原因ごとに起きることと対策を先に表にまとめておきます。

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原因 起きやすいこと 対策
土が乾かない 根腐れ・葉の黄変・茎がぶよぶよになる 水やりを日数で決めず、土の中の乾きと鉢の重さで決める
空気がこもる 土の白いカビ・コバエ・葉の病気 サーキュレーターで部屋の空気を回し、鉢の間をあける
光が足りない 茎が間延びする(徒長)・葉の色つやが落ちる 明るい窓辺に寄せ、肥料は控えめにする

梅雨の時期、部屋の湿度は70%を超える日も珍しくありません。湿度が高い日が続くと、土の表面は乾いて見えても、鉢の中はずっと湿ったままということがよく起こります。

梅雨入り前の準備|5月後半から6月上旬にやっておくこと

梅雨入り前の準備は、5月後半から梅雨入りまでの2〜3週間で済ませるのが目安です。置き場所の見直し・植え替え・水やりの切り替え・サーキュレーターの準備の順に進めると、梅雨入りの日にあわてずに済みます。

気象庁によると、梅雨入りの平年は関東甲信で6月7日ごろ、九州南部で5月30日ごろです。住んでいる地域の平年から逆算して、準備を始める週を決めてください。

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時期(関東甲信の目安) やること ひとこと
5月第3週 置き場所の見直し・鉢底から根が出ている株の植え替え 植え替えは梅雨入りの2週間前までに終える
5月第4週 肥料は規定量で。土の表面を無機質の土で覆う 肥料を多めにしない。コバエの予防を始める
6月第1週 水やりを「土の中を見てから」に切り替え・サーキュレーターを回しはじめる 葉の裏・土の表面・鉢のまわりを点検する

置き場所を見直す

冬から春の置き場所のままだと、梅雨の湿気がこもりやすくなります。窓ガラスにぴったり寄せた鉢は30cmほど離し、壁や家具とのあいだにも5〜10cmのすき間を作ってください。北側の窓辺や家具と壁のすき間、洗面所のとなりは、梅雨に湿気がたまりやすい場所です。床に直接置いている鉢は、すのこやキャスター付きの鉢台に載せると、鉢底まで空気が通ります。

植え替えは梅雨入りの2週間前までに

鉢底から根がはみ出している株は、5月中旬までに植え替えておきましょう。新しい土で水はけが戻り、梅雨の湿気を逃しやすくなります。植え替えた株は根が動きだすまで2週間ほどかかるので、梅雨入り直前の植え替えは避けてください。手順は植え替えの記事にまとめています。

\ 植え替えの手順と土の選び方 /

肥料は規定量まで、梅雨に入ったら控える

5月はよく伸びる時期なので、肥料は規定量で与えて大丈夫です。ただ、「梅雨に備えて多めに」と規定量を超えて与えると、根を傷める原因になります。梅雨に入ったら光が足りず肥料を吸いきれないので、液体肥料なら薄めるか回数を減らし、置き肥は追加しないのが安全です。

梅雨の水やり|日数ではなく、土の中の乾きと鉢の重さで決める

梅雨の水やりは、「何日おき」と決めずに、土の中まで乾いたのを確かめてから与えるのが基本です。梅雨は土の乾きが遅いので、いつものペースで水をやると、ほぼ確実にやりすぎになります。

割り箸や指で、土の奥を確かめる

土の表面が乾いて見えても、中はまだ湿っていることがよくあります。割り箸を鉢の縁から土の奥まで挿して、しばらくして抜いたときに先が湿っていれば、まだ水やりは不要です。指を第二関節まで土に入れて確かめる方法でもかまいません。

鉢を持ち上げて重さで判断する

慣れてくると、鉢を持ち上げたときの重さで水やりのタイミングがわかるようになります。水をたっぷり含んだ鉢はずっしり重く、乾いた鉢は驚くほど軽いものです。水やりの直後と、乾いたときの重さを一度くらべておくと、梅雨でも迷わなくなります。

梅雨でも植物は水を吸っているので、水やりを完全に止めるのは逆効果です。与えるときは鉢底から流れ出るまでたっぷりと、そして受け皿の水は30分後までに捨ててください。私も受け皿の水を捨て忘れることが多く、水やりから30分後にスマホのリマインダーを鳴らすようにしてから、この失敗が減りました。

\ 水やりの頻度と見きわめ方 /

梅雨の風通し|サーキュレーターで部屋の空気を回す

梅雨の風通しは、サーキュレーターで部屋全体の空気をゆっくり回すのがいちばん確実です。植物に直接風を当てるのではなく、天井や壁に向けて弱い風を送り、空気がよどむ場所をなくすのがコツです。

私は根腐れで何度か植物をだめにしてから、梅雨の時期はサーキュレーターを置きっぱなしにしています。使うようになってから、土の表面のカビがはっきり減りました。風は「弱」で十分で、葉が大きく揺れない程度が目安です。

私が使っているのは、上下左右に首を振れるアイリスオーヤマのモデルです。部屋の空気を上に向けて回せるので、鉢のまわりの空気もよく動きます。

― 上下左右に首を振れるサーキュレーター ―

雨の合間に短く換気する

雨が弱い時間や雨上がりには、5〜10分でも窓を開けて空気を入れ替えてください。雨の日に窓を閉めきったままにすると、湿気がこもって一気にカビやコバエが増えます。大雨で窓を開けられない日こそ、サーキュレーターに働いてもらいましょう。

鉢と鉢のあいだをあける

鉢どうしがぎっしり並んでいると、そこだけ空気がほとんど動きません。梅雨のあいだだけでも、鉢と鉢のあいだに手のひら1枚分ほどのすき間を作ると、蒸れにくくなります。

梅雨のカビ・コバエ・根腐れを防ぐ|受け皿・土の表面・葉水の3か所

梅雨のカビ・コバエ・根腐れは、受け皿の水をためない・土の表面を乾きやすくする・葉水を控えめにする、の3つでかなり防げます。どれも毎日の小さな習慣でできる対策です。

湿度計で「危ない日」を知る

部屋の湿度が60%を超える日が続くと、カビが出やすい状態です。湿度計を1台置いておくと、換気やサーキュレーターを強めるタイミングがわかりやすくなります。

― 大きな表示で湿度がひと目でわかる温湿度計 ―

土の表面を無機質の土で覆う

コバエが卵を産むのは、湿った土の表面の有機物です。土の表面を3〜4cmほど赤玉土や化粧砂などの無機質の土で覆えば、卵を産みにくく、表面も乾きやすい状態を作れます。すでにコバエが飛んでいる場合の駆除は、コバエ対策の記事にまとめました。

\ コバエの原因と駆除のしかた /

土の白いカビや白いキノコが出たら

土の表面に白いふわふわしたカビや、小さな白いキノコが出たら、その部分の土を2〜3cm取り除いて新しい土に入れ替えます。キノコやカビそのものが植物に害を与えることは少ないですが、土が湿りすぎているサインなので、水やりの間隔と風通しもあわせて見直してください。

カビを防ぐために、木酢液(もくさくえき)を薄めて土や葉に吹きかける人もいます。使うときは表示どおりに薄め、まずは目立たない葉で試してください。葉・土・鉢の場所ごとのカビの取り方は、梅雨のカビ対策の記事で詳しく扱っています。

― 土や葉のカビ予防に使われる木酢液 ―

\ 葉・土・鉢のカビの取り方 /

葉水は週1〜2回、午前中だけに

普段は葉水がおすすめですが、梅雨のあいだは控えめにします。夕方や夜に葉水をすると、水滴が一晩残ってカビや病気の原因になりやすいからです。梅雨の葉水は週1〜2回ほど、乾く時間のある午前中に済ませてください。

葉が黄色くなる・茎がやわらかいときは根腐れを疑う

梅雨に葉が急に黄色くなったり、茎の根元がぶよぶよしてきたりしたら、根腐れが進んでいるかもしれません。私のモンステラも、「なんとなく元気がない」と思っているうちに葉が黄色くなり、茎がやわらかくなっていきました。気づいたらその日のうちに鉢から抜いて根を確かめるのが、株を救ういちばんの近道です。

\ 根腐れの見分け方と復活のさせ方 /

梅雨に強い観葉植物|乾燥に強く、水やりを減らせる品種

梅雨に強いのは、サンスベリアやザミオクルカス・多肉植物のように、乾燥に強く水やりの回数を減らせる品種です。梅雨は「湿気に強いか」より、「水をあまり与えなくても平気か」で選ぶほうが失敗しにくくなります。

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品種 梅雨に強い理由 梅雨の注意点
サンスベリア 葉に水をためこみ、梅雨は月1〜2回の水やりで足りる 水をやりすぎると根元から腐る
ザミオクルカス 太い地下茎に水をためこみ、暗さにも強い 土が湿ったままの状態が続くのは苦手
サボテン・多肉植物 梅雨は水やりを月1回以下に減らせる 蒸れに弱いので風通しは必須
パキラ 幹に水をためこみ、環境の変化にも強い 水のやりすぎで下葉が黄色くなる
カポック(シェフレラ) 丈夫で、明るさが控えめな部屋でも育つ 日照不足が続くと徒長しやすい

反対に、シダの仲間やカラテアのように湿度を好む品種は、梅雨の湿気そのものは苦にしません。ただ、土が乾かないまま水をやり続けると根腐れしやすくなります。水やりの間隔を土の中の乾きで決める、という基本は同じです。

サンスベリアは、梅雨でも水やりの手間がほとんど増えない、いちばん気楽な品種です。品種ごとの違いは育て方の記事にまとめています。

― AND PLANTSで見る ―

サンスベリアを通販で探す

― サンスベリアの育て方と品種の違い ―

観葉植物の梅雨にやってはいけないこと|よくある失敗

梅雨に観葉植物を弱らせる失敗の代表は、いつもどおりの水やり・雨の日の閉めきり・受け皿の水の放置です。準備や手入れのつもりでしたことが、かえって株を弱らせることもあります。

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やってはいけないこと 起きること かわりにすること
いつもの曜日で水やりを続ける 土が乾かず根腐れする 土の中の乾きと鉢の重さで決める
雨の日に窓を閉めきる 湿気がこもりカビ・コバエが増える 雨の合間に短く換気し、サーキュレーターを回す
受け皿の水を放置する 根腐れとコバエの原因になる 水やりの30分後までに捨てる
毎日葉水をする 葉が濡れたままで病気になりやすい 週1〜2回、午前中だけにする
肥料を多めに与える 吸いきれず根を傷める 梅雨前は規定量、梅雨中は控える
梅雨入り直前に植え替える 根が回復する前に湿気で弱る 梅雨入りの2週間前までに済ませる
急に屋外の直射日光に出す 葉焼けする 出すなら明るい日陰から少しずつ慣らす

梅雨明けには、強い日差しが一気に戻ってくるので要注意です。梅雨明け後の暑さへの備えは、夏の管理の記事にまとめています。

\ 梅雨明けから始める夏の管理 /

観葉植物の梅雨対策でよくある質問

梅雨のあいだ、観葉植物を外に出したほうがいいですか?
室内で育てている観葉植物は、梅雨も室内で管理するのがおすすめです。外に出すと強い雨で葉が傷んだり、鉢の中が過湿になったりします。風通しが悪いなら、外に出すよりサーキュレーターで室内の空気を動かすほうが安全です。
梅雨のあいだは水やりを止めてもいいですか?
完全に止めるのは逆効果です。梅雨でも植物は水を吸っているので、土の中まで乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えてください。回数が減るのは自然なことで、日数で決めずに土の状態で決めるのが基本です。
エアコンの除湿を使っても大丈夫ですか?
弱めの除湿なら問題ありません。ただし、エアコンの風が直接当たる場所は葉が乾きすぎて傷むので避けてください。除湿とサーキュレーターを組み合わせると、部屋の湿気を効率よく下げられます。
土の表面に白いカビや白いキノコが生えたら、植物はもうだめですか?
土の表面だけなら、植物本体は無事なことがほとんどです。カビやキノコの生えた土を2〜3cm取り除いて新しい土に入れ替え、水やりの間隔と風通しを見直してください。念のため、根が腐っていないかも確かめると安心です。
梅雨の時期に観葉植物を新しく買っても大丈夫ですか?
できれば5月中か、9月以降に迎えるほうが安心です。梅雨のあいだは環境の変化と過湿が重なって、買ったばかりの株が弱りやすくなります。梅雨中に買う場合は、サンスベリアのように乾燥に強い品種を選び、最初の1週間ほどは水やりを控えて部屋に慣らしてください。
梅雨明けに気をつけることはありますか?
梅雨明け直後は強い日差しが急に戻るので、葉焼けに気をつけてください。いきなり直射日光の当たる窓際に置かず、レースカーテン越しで数日慣らしてから元の場所に戻します。肥料も、株が光の変化に慣れてから再開するのが安心です。

まとめ|観葉植物の梅雨対策は「梅雨前の準備」と「水を控える勇気」

観葉植物の梅雨対策は、梅雨入り前に置き場所と植え替えを済ませることが出発点です。梅雨のあいだは水やりを土の状態で決め、サーキュレーターで空気を回します。この3つを押さえれば、雨続きの季節でも植物を元気に保てます。

観葉植物を梅雨で枯らさない5つのポイント
  • 梅雨入りの2〜3週間前に、置き場所の見直しと植え替えを済ませる
  • 水やりは日数で決めず、土の中の乾きと鉢の重さで判断する
  • サーキュレーターを弱で回し、雨の合間に短く換気する
  • 受け皿の水は30分後までに捨て、葉水は週1〜2回の午前中だけにする
  • 肥料は梅雨前は規定量、梅雨に入ったら控える

私も最初の梅雨は3鉢を枯らし、次の年にはモンステラを根腐れでだめにしかけました。サーキュレーターと受け皿のリマインダーを習慣にしてからは、梅雨を前ほど怖がらなくなっています。

まずは今週、窓際の鉢を少し離して、サーキュレーターの置き場所を決めるところから始めてみてください。

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この記事を書いた人
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アワツ
北向き1Kの木造アパートで観葉植物を育てている管理人。日中も薄暗く、夏は湿気がこもる部屋で、ポトスやサンスベリア、モンステラ、パキラなどを育てています。枯らした失敗をもとに、部屋の環境に合わせた育て方を発信中。専門書や公的機関の情報を裏取りし、正確さと初心者目線を大切にしています。
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