
赤ちゃんが生まれた、子どもがハイハイを始めた。そんなタイミングで、部屋の観葉植物をどうするか迷う方は多いはずです。緑は置いておきたい。でも、葉をかじったり土を触ったりしたらと思うと落ち着きません。
私自身は子育て中ではありません。ただ、友人が赤ちゃんを連れて遊びに来たとき、床に置いていたモンステラの鉢へまっすぐ手を伸ばすのを見てヒヤッとしたことがあります。大人の目線では何でもない鉢が、床をはう子どもにとってはいちばん近くにある「おもちゃ」なのだと気づきました。それからは、友人が来る日は床の鉢を棚の上へ移すようにしています。
この記事では、子どもと観葉植物のあいだで起きやすい事故と、その防ぎ方をまとめました。避けたい品種と選びやすい品種・子供部屋での置き方・万が一口に入れてしまったときの相談先まで、年齢ごとの注意と一緒に整理しています。
読み終わるころには、どの植物をどこに置けば安心か、自分の家に当てはめて決められるはずです。
この記事で分かること
- 赤ちゃんや小さな子どもがいる家で観葉植物を置くときの考え方
- 年齢ごとに気をつけたい事故の違い
- 子どもがいる家で避けたい品種と、選びやすい品種
- 手の届かない置き方と、土を触らせない工夫
- 口に入れてしまったときの相談先と、電話の前に確かめること
こんな人におすすめ
- 赤ちゃんが生まれて、今ある観葉植物をどうするか迷っている方
- 子供部屋に緑を置きたい方
- ハイハイやつかまり立ちが始まった子がいる方
- 子どもと一緒に植物を育ててみたい方
子供部屋・赤ちゃんがいる家に観葉植物は置ける?|結論と年齢別の注意
赤ちゃんや小さな子どもがいる家でも、観葉植物は置き方しだいで楽しめます。大切なのは「口に入れさせない」「鉢を倒させない」「樹液に触らせない」の3点です。気をつける中身は、子どもの年齢によって変わります。
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| 子どもの様子 | 起きやすいこと | いちばんの対策 |
|---|---|---|
| 寝返り・ハイハイのころ | 床の鉢の土や落ち葉を口に入れる | 床に鉢を置かない。落ち葉はこまめに拾う |
| つかまり立ち・よちよち歩きのころ | 鉢や鉢台につかまって倒す。葉を引っぱる | 手の届く高さに置かない。大きな鉢は壁際で固定する |
| 話が通じるようになってから | いたずらは減るが、興味は増える | 「食べない」と約束し、世話を一緒にする |
いちばん気をつけたいのは、ハイハイからよちよち歩きのころです。目に入ったものを何でも口に運び、手の届くものにはつかまって立とうとします。この時期だけは、床に鉢を置かないと決めてしまうのがいちばん確実です。
子どもと観葉植物で起きやすい事故|誤飲・転倒・樹液
子どもと観葉植物のあいだで起きやすい事故は、葉や土を口に入れる誤飲・鉢を倒す転倒・樹液による肌のかぶれの3種類です。どれも、置き場所と品種の選び方でかなり防げます。
誤飲|葉や土、小さな化粧石も口に入る
子どもが口に入れるのは、葉だけではありません。鉢の土、土の表面に敷いた化粧石やウッドチップ、ハイドロカルチャーのハイドロボールも誤飲の対象になります。小さな粒は、のどに詰まらせる心配もあるので要注意です。
植物によっては、口に入れると唇や口の中が腫れたり、痛みが出たりする成分を含んでいます。ただ、毒性の報告がない植物でも、土や肥料・葉に付いた薬剤を口にしてよいわけではありません。どの植物でも「口に入らない場所に置く」が前提です。
転倒|つかまり立ちで鉢ごと倒れる
つかまり立ちの時期になると、子どもは身近な高さのものに何でもつかまります。背の高い観葉植物や、細い脚の鉢台は、体重をかけられるとあっけなく倒れてしまうものです。
大きな鉢は、土と水を含むとかなりの重さになります。倒れた鉢の下敷きになったり、割れた陶器の鉢で手を切ったりすると大きなけがにつながります。床置きの大きな鉢は、重心の低い形を選んで壁際に置くのが基本です。
樹液|ゴムの木の仲間は白い液に注意
ゴムの木やガジュマル、ベンジャミンなどのフィカス属は、葉や枝が折れると白い樹液が出ます。肌の弱い子どもが触れると、かぶれることもあるので注意が必要です。
子どもが葉をちぎって遊ぶと、手や口のまわりに樹液が付きやすくなります。フィカス属の植物は、子どもの手が届かない場所に置くか、剪定した枝をすぐに片付けるようにしてください。フィカス属の特徴は、ガジュマルとパキラの違いでも詳しく書いています。
子どもがいる家で避けたい観葉植物|シュウ酸カルシウムを含む品種
小さな子どもがいる家で特に気をつけたいのは、シュウ酸カルシウムという成分を含む観葉植物です。口に入れると、針のような結晶が唇や舌・のどを刺激し、腫れや痛み・よだれにつながることがあります。
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| 含まれる成分 | 代表的な観葉植物 | 口にしたときの主な症状 |
|---|---|---|
| シュウ酸カルシウム | ポトス・モンステラ・スパティフィラム・アンスリウム・ディフェンバキア・クワズイモなどサトイモ科 | 唇や口の中の腫れ、痛み、よだれ |
| サポニン | ドラセナ、サンスベリア、アイビー | 吐き気や腹痛 |
| 白い樹液(ラテックス) | ゴムの木・ガジュマル・ベンジャミンなどフィカス属/ポインセチア | 肌のかぶれ。口に入ると刺激になる |
なかでもクワズイモは、サトイモとよく似た見た目から食べてしまう中毒が起きていて、厚生労働省も注意を呼びかけています。観葉植物として売られているアロカシアやクワズイモは、子どもの手が届く場所には置かないでください。
表にある植物を持っていても、すぐに手放す必要はありません。子どもの手が届かない高い棚の上や、子どもが入らない部屋に移せば、そのまま育て続けられます。サトイモ科の植物の毒性と置き場所は、次の記事でも詳しく扱っています。
\ サトイモ科の観葉植物と毒性 /
子供部屋に選びやすい観葉植物|毒性成分が報告されていない品種
子供部屋に置くなら、毒性成分の報告がない品種から選ぶと安心です。ここでは、犬や猫への毒性を調べた米国ASPCAのデータで「毒性が報告されていない」とされる品種から、子供部屋に向くものを選びました。
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| 品種 | 大きさ | 子供部屋での置き方 |
|---|---|---|
| オリヅルラン | 小〜中型 | 天井から吊るすと手が届かない。垂れる子株が目を楽しませる |
| テーブルヤシ | 小〜中型 | 棚の上に置きやすいコンパクトさ。明るい日陰でも育つ |
| ペペロミア | 小型 | 手のひらサイズで高い棚にのせやすい。丸い葉がかわいらしい |
| カラテア | 小〜中型 | 夜に葉が立ち上がる動きを、子どもと一緒に観察できる |
| パキラ | 小〜大型 | 丈夫で育てやすい。大きな株は重い鉢に植えて壁際に |
| アレカヤシ | 大型 | 存在感のある一鉢に。倒れにくい鉢カバーと組み合わせる |
ひとつ注意しておきたいのは、ASPCAのデータはあくまで犬や猫についての基準だということです。人間の子どもにとっての安全を保証するものではありません。毒性が報告されていない品種でも、口に入れさせない置き方はほかの植物と同じように続けてください。
\ 毒性の報告がない品種が中心の売り場 /
子ども部屋におすすめの観葉植物を見る(AND PLANTS)
ペットも一緒に暮らしている家なら、犬や猫の基準で品種ごとに整理した次の記事もあわせて読むと選びやすくなります。
― 犬や猫がいる家の観葉植物 ―
子供部屋での観葉植物の置き方|高さ・固定・土を隠す
子どもがいる部屋での置き方の基本は「手の届かない高さに置く」「床置きの鉢は倒れないようにする」「土を見せない」の3つです。部屋の広さに合わせて組み合わせてください。
手の届かない高さに置く|吊るす・高い棚にのせる
いちばん確実なのは、子どもの手が届かない高さに置くことです。天井から吊るすハンギングなら、床のスペースも使わずにすみます。オリヅルランやアイビーのように垂れて育つ植物は、吊るすと見栄えもよくなります。
手持ちの鉢を吊るすなら、麻ひもで編んだプラントハンガーが手軽です。吊るす位置は、子どもが背伸びをしても届かない高さにしてください。
― 手の届かない高さに吊るせるプラントハンガー ―
高い棚にのせる場合は、子どもが棚によじ登れないかも確かめてください。引き出しを足がかりにして登る子もいます。棚ごと倒れないよう、家具は壁に固定しておくと安心です。
床に置くなら重い鉢と壁際|細い脚の鉢台は避ける
大きな観葉植物を床に置くなら、重くて底の広い鉢を選び、壁際や家具のすき間に置きます。背の高い株ほど重心が上にくるので、軽いプラスチックの鉢のままだと倒れやすくなります。
細い脚の鉢台やスタンドは、つかまり立ちの時期には避けたほうが無難です。鉢台を使いたいなら、脚が太く、床にどっしり置ける形を選んでください。
土を隠す|鉢カバーと大きめのマルチング
土いたずらを防ぐには、土の表面を覆ってしまうのが手っ取り早い方法です。鉢カバーをかぶせて土を見えにくくしたり、ココヤシファイバーのような繊維状のマルチング材で表面を覆ったりします。
化粧石やウッドチップを敷く場合は、粒の大きさに気をつけてください。子どもが口に入れられる大きさの粒は、かえって誤飲の原因になります。飲み込めない大きさのものを選ぶか、小さな子がいるあいだは粒のものを使わないほうが安全です。
肥料や薬剤は子どもの届かない場所にしまう
見落としやすいのが、液体肥料や虫よけのスプレーです。植物の近くにまとめて置いていると、子どもが手に取ってしまうことがあります。使い終わったら、薬と同じように子どもの手が届かない棚にしまいましょう。
水やりに使う霧吹きやじょうろも、中身が肥料入りのときは置きっぱなしにしないでください。見た目では水と区別がつきません。
子どもが観葉植物を口に入れてしまったら|落ち着いて確かめること
子どもが観葉植物の葉や土を口に入れてしまったら、まず口の中に残っているものを取り除き、口をすすがせます。そのうえで、何をどれくらい口にしたかを確かめ、かかりつけの医師か中毒110番に相談してください。自己判断で無理に吐かせるのは避けます。
中毒110番(日本中毒情報センター)に相談できる
植物の毒による中毒は、日本中毒情報センターの中毒110番で相談できます。一般の人向けの窓口は、次の2つです。どちらも365日24時間、無料で受け付けています。
- 大阪中毒110番
072-727-2499 - つくば中毒110番
029-852-9999
顔色が悪い・呼吸が苦しそう・ぐったりしているといった様子があるときは、迷わず119番で救急車を呼んでください。
電話の前に確かめておくこと
相談の電話では、次のことを聞かれます。慌てていると思い出せないので、分かる範囲で手元にまとめてから電話をかけると、話が早く進むはずです。
- 子どもの年齢と体重
- 口にした植物の名前(分からなければ鉢の札や写真)
- 口にした部分と量(葉を1枚、土をひとつまみなど)
- 口にした時刻と、いまの様子
植物の名前が分からないときは、スマートフォンで株全体と葉のアップを撮っておくと役に立ちます。購入したときの札が残っていれば、それがいちばん確実です。
子どもと一緒に観葉植物を育てるなら|丈夫で変化が見える品種を
話が通じる年齢になったら、子どもと一緒に観葉植物を育てるのも楽しいものです。選ぶなら、多少水やりを忘れても枯れにくく、成長や動きが目に見える品種が向いています。
たとえばカラテアは、夜になると葉が立ち上がり、朝にはまた開く植物です。オリヅルランは、伸びたランナーの先に小さな子株ができるので、それを別の鉢に植えて増やす体験もできます。変化が見えると、子どもは毎日のぞきに来るようになります。
水やりを任せるときは、「土が乾いていたら、鉢の底から水が出るまでたっぷり」という1つのルールだけを伝えるのがコツです。毎日あげたくなる子も多いので、土を指でさわって確かめる習慣を一緒につけていくと、水のやりすぎを防げます。
子供部屋と観葉植物でよくある質問
まとめ|子供部屋の観葉植物は「届かない・倒れない・触れない」で楽しむ
赤ちゃんや小さな子どもがいても、観葉植物をあきらめる必要はありません。どの品種を選ぶかと同じくらい、どこに置くかが大切です。
- ハイハイからよちよち歩きのあいだは、床に鉢を置かない
- シュウ酸カルシウムを含むサトイモ科の植物は、手の届かない場所へ
- 床置きの大きな鉢は、重くて底の広い鉢を壁際に置く
- 土は鉢カバーや繊維状のマルチングで覆い、小さな粒は使わない
- 口に入れたら、中毒110番(大阪072-727-2499/つくば029-852-9999)に相談
私自身、友人の赤ちゃんが鉢に手を伸ばした一件から、床の鉢を置く場所を見直すようになりました。大人の目線を少し下げるだけで、危ない場所は意外と見つかるものです。
まずは一度、子どもの目の高さまでしゃがんで部屋を見渡してみてください。手の届く鉢が見つかったら、それが最初に動かす一鉢です。
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