
こんにちは、ウチナカフォレスト管理人のアワツです。最近、部屋に緑を取り入れたいと考える方が増えていますね。引っ越しを機に、あるいはリモートワークで自宅で過ごす時間が増えた結果、「部屋に何か生き生きとしたものを置きたい」と思うようになった方も多いのではないでしょうか。
しかし、植物の世話をしたことがない方にとっては、「どの植物を選べばいいの?」「すぐに枯らしてしまいそう...」といった不安も大きいはず。そんな初めての観葉植物選びに悩む方のために、今回は失敗しにくい植物の選び方のポイントを7つご紹介します。
1. 日当たり条件を最優先に考える
観葉植物を選ぶ際に最も重要なのが「光の条件」です。どんなに丁寧に水をあげても、その植物に必要な光が確保できなければ元気に育ちません。
あなたの部屋の日当たりを確認しよう
まずは自分の部屋の日当たりがどのタイプなのか確認しましょう。
明るい日当たり(南向きの窓がある)
- 直射日光が1日に4時間以上入る
- 窓際が特に明るく、日差しの直射がある
- 手をかざすと温かさを感じる
中程度の日当たり(東向き・西向きの窓)
- 朝日または夕日が短時間入る
- 直射日光は少ないが、十分な明るさがある
- 新聞を問題なく読める明るさ
弱い日当たり(北向きの窓、または窓から離れた場所)
- 直射日光がほとんど入らない
- 窓があっても明るさが控えめ
- 暗すぎると感じることはないが、明るいとも言えない
自分の部屋の条件を把握した上で、その環境に合った植物を選びましょう。日当たりが悪い場所では、耐陰性の高い植物(サンスベリア、ポトス、アグラオネマなど)を選ぶことが成功の鍵です。
2. 初心者は「枯れにくい」植物から始める
初めて植物を育てるなら、とにかく「枯れにくさ」を重視しましょう。最初から手間のかかる植物を選ぶと、挫折する確率が高まります。
初心者におすすめの枯れにくい観葉植物
サンスベリア(トラノオ)
- 水やりは2週間に1回程度でOK
- 日陰でも十分育つ
- 空気清浄効果も高い
ポトス
- 茎が垂れ下がって育つので、棚の上に置くと見栄えが良い
- 水の与えすぎさえなければ比較的強い
- 茎を切って水に挿しておくだけで発根する(増やしやすい)
モンステラ
- 特徴的な切れ込みの葉が人気
- 耐陰性があり、明るい室内なら十分育つ
- 成長が早く、育てる楽しさを感じやすい
パキラ
- 幹がねじれた形が特徴的
- 明るい室内であれば元気に育つ
- 多少の水やりの失敗も許容してくれる
これらの植物は「多少のミスを許容してくれる余裕のある植物」です。初めは絶対に枯らしたくないという方は、まずはここから選ぶことをおすすめします。
3. 自分のライフスタイルに合った植物を選ぶ
観葉植物選びで大切なのは、あなたのライフスタイルと相性の良い植物を選ぶことです。「この植物がかわいい」という理由だけで選ぶと、世話が続かなくなる可能性があります。
ライフスタイル別のおすすめ植物
週末しか家にいない人
- サンスベリア、アロエ、エケベリアなどの多肉植物
- 水やりは1〜2週間に1回でOK
うっかり水やりを忘れがちな人
- ペペロミア、ザミオクルカス、ドラセナ
- 乾燥気味の方が元気に育つものが多い
こまめに世話をするのが好きな人
- シダ類、カラテア、アジアンタム
- こまめな水やりと湿度管理が必要だが、その分反応が良い
出張が多い人
- サンスベリア、ユッカ、エバーフレッシュ
- 長期間の留守にも耐えられる
自分の生活リズムを正直に振り返り、「この植物なら世話を続けられそう」と思えるものを選びましょう。無理なく続けられるケアが植物を長く楽しむコツです。
4. 部屋の湿度環境を考慮する
日当たりと同様に重要なのが湿度環境です。特に冬場のエアコン稼働時は室内が非常に乾燥します。また、日本の梅雨時期は逆に湿度が高くなります。
湿度別におすすめの植物
乾燥した部屋に強い植物
- サンスベリア、アロエ、ユッカ
- 原産地が乾燥地帯のものが多い
湿度が高い環境を好む植物
- シダ類、カラテア、アジアンタム
- 熱帯雨林原産の植物が多い
比較的どんな環境でも適応する植物
- ポトス、ドラセナ、モンステラ
- 多少の湿度変化に対応できる
湿度が気になる場合は、霧吹きで葉に水を吹きかける「葉水」をしたり、受け皿に水を張って湿度を上げたりする方法もあります(ただし鉢底から水を吸い上げすぎないよう注意)。
5. 置き場所のスペースと植物のサイズ感を考える
初心者がよく陥る失敗のひとつが、「植物の成長」を考慮しないことです。小さな苗から始めても、種類によっては数年で大きく成長するものもあります。
サイズ別のおすすめ植物
小型(高さ30cm以下)で維持しやすい植物
- ペペロミア各種、エバーフレッシュ(若木)、ポトス
- デスクにも置けるコンパクトサイズ
中型(30〜60cm程度)の植物
- サンスベリア、アンスリウム、アグラオネマ
- 窓際や棚の上に置くのに適したサイズ
大型(60cm以上)に成長する植物
- モンステラ、パキラ、ドラセナ
- 床置きを前提としたサイズ
部屋のレイアウトや設置予定の場所を考慮し、「この場所にはこのサイズまでなら問題ない」と明確にしてから選びましょう。特にマンションやアパートなど限られたスペースでは重要です。
6. アレルギーや子供・ペットがいる家庭は安全性を確認
意外と見落としがちなのが、植物の安全性です。観葉植物の中には、葉や茎に触れると皮膚トラブルを起こすものや、誤って摂取すると有毒なものもあります。
注意が必要な植物
ディフェンバキア
- 茎や葉から出る白い液体が皮膚につくと炎症を起こすことがある
- 誤って口にすると口内が腫れる可能性がある(「おしゃべりを奪う植物」とも)
ポインセチア
- クリスマスシーズンによく見かける赤い葉の植物
- 茎から出る白い液体に刺激性がある
フィロデンドロン類
- シュウ酸カルシウムの結晶を含み、口に入れると刺激を与える
ドラセナ・マルギナータ(リュウケツジュ)
- 犬や猫が葉を食べると嘔吐や下痢などの症状を引き起こす可能性がある
小さな子供やペットがいる家庭では、これらの植物は手の届かない場所に置くか、別の安全な種類を選ぶことをおすすめします。
安全性の高い植物
カラテア
- 毒性が低く、ペットがいる家庭でも安心
- 美しい葉の模様が特徴
シダ類(アジアンタムなど)
- 非毒性で安全性が高い
- 優雅な葉姿が魅力
ホヤ(サクララン)
- 毒性がなく、丈夫で育てやすい
- 星型の花が咲く品種も
安全性に不安がある場合は、購入前に販売員に確認するか、インターネットで調べることをおすすめします。
7. 観葉植物の「投資対効果」を考える
観葉植物を長く楽しむためには、コストパフォーマンスも大切な選択基準です。初期費用(植物本体、鉢、土など)だけでなく、維持にかかる手間や追加費用も考慮しましょう。
コスパの良い初心者向け植物
ポトス
- 1,000円程度から購入可能
- 挿し木で簡単に増やせる
- 水だけでも発根して育つ
サンスベリア
- 葉挿しで増やせる
- 水やりの頻度が少なく管理が簡単
- 寿命が長く、何年も楽しめる
モンステラ
- 小さな苗から始めれば2,000円程度から
- 成長が早く、育てる満足感が高い
- 株分けで増やすことも可能
一方で、高額でも「この植物が欲しい!」という強い気持ちがあれば、それも大切な選択基準です。ただし、いきなり高価な植物からスタートするのではなく、まずは手頃な植物で育て方のコツを掴んでから挑戦するのが賢明です。
まとめ 初めての観葉植物選びは「自分の環境」が最優先
初めての観葉植物選びでは、「この植物がかわいい」「インスタで人気」といった表面的な理由だけで選ぶのではなく、以下の7つのポイントを押さえることが大切です。
- 日当たり条件を最優先に考える
- 初心者は「枯れにくい」植物から始める
- 自分のライフスタイルに合った植物を選ぶ
- 部屋の湿度環境を考慮する
- 置き場所のスペースと植物のサイズ感を考える
- アレルギーや子供・ペットがいる家庭は安全性を確認
- 観葉植物の「投資対効果」を考える
これらのポイントを押さえて選べば、長く付き合える植物と出会える確率がグッと高まります。最初は小さな成功体験を積み重ねることで、「植物を育てるのが楽しい!」という気持ちが芽生え、より多くの緑を楽しめるようになるでしょう。
「はじめての一鉢」に悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考に、自分の環境に合った観葉植物選びをしてみてください。部屋に緑を増やすことで、日々の生活がより豊かになりますよ。
次回は「初心者におすすめの観葉植物ランキングTOP10」について詳しく紹介する予定です。ぜひ楽しみにしていてください!