
部屋に緑がほしくなって、お店の前で足が止まる。でも今は11月で、外は寒い。「観葉植物って、寒い時期に買っても大丈夫なのかな」と迷って、そのまま帰ってきた人もいるのではないでしょうか。
私自身、北向き1Kの木造アパートで観葉植物を育てていて、初めて買ったのは100均のアイビーでした。この記事を書くにあたって、米国の大学がまとめた観葉植物の持ち運び方の資料を読んでみました。意外だったのは、お店から車まで歩くほんの短い間の寒さでも傷むことがある、と書かれていたことです。
この記事では、観葉植物を買うのに向く月と向かない月を表にまとめ、季節で差が出る理由を説明します。そのうえで、冬に買ってよい条件と持ち帰り方・通販での受け取り方・買ったあとの慣らし方を順に紹介します。
読み終わるころには、今の季節に買うか、春まで待つかを自分で決められるはずです。
この記事で分かること
- 観葉植物を買うのに向く月と、気をつけたい月
- 季節で失敗しやすさが変わる理由
- 11月から3月に買ってよい条件と、春まで待ちたい条件
- 冬にお店で買ったときの持ち帰り方と、通販での受け取り方
- 買ったあとに部屋へ慣らす方法と、植え替えの時期
こんな人におすすめ
- はじめての観葉植物をいつ買うか迷っている人
- 秋や冬に買いたい鉢を見つけた人
- 冬に通販で観葉植物を頼もうとしている人
- 買ったばかりの株の葉が落ちて不安な人
観葉植物を買う時期は5〜6月と9〜10月がいちばん安心
観葉植物を買う時期は、気温が穏やかな5〜6月と9〜10月がいちばん安心です。多くの観葉植物は暖かい地域の生まれで、気温が上がるとよく育ちます。新しい部屋にも慣れやすく、持ち帰りや配送で暑さ寒さにさらされる心配も少ない時期です。
反対に、真夏と真冬は気をつけたい季節です。買えないわけではありませんが、持ち帰りと置き場所にひと手間かかります。月ごとの目安を表にまとめました。
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| 時期 | 買いやすさ | 理由 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 4月 | 買いやすい | 暖かくなり、株が育ちはじめる | 朝晩はまだ冷える日がある |
| 5〜6月 | いちばん買いやすい | よく育つ時期で、新しい部屋に慣れやすい。植え替えにも向く | 梅雨は土が乾きにくいので、水のやりすぎに注意 |
| 7月前半 | 買いやすい | まだ育つ勢いがある | 梅雨明けの急な暑さ |
| 7月後半〜8月 | 注意が必要 | 車の中や配送の箱の中が高温になりやすい | 車に置いたままにしない。通販は午前中に受け取る |
| 9〜10月 | いちばん買いやすい | 暑さが落ち着き、冬までに部屋へ慣らす時間がとれる | 植え替えは急がず、春まで待つほうが安心 |
| 11〜3月 | 注意が必要 | 寒さで傷みやすく、育つ力も落ちている | 夜の部屋の温度を確かめ、包んで持ち帰る。寒冷地では冬に出荷を止める通販もある |
春から初夏は、買ってすぐに植え替えもできる
5〜6月がいちばん楽なのは、買ってから植え替えまでを同じ季節のうちに済ませられるからです。観葉植物の植え替えは、5月から梅雨入り前ごろが向いています。鉢の底から根があふれている株を買っても、部屋に慣れたころに一回り大きな鉢へ移せます。
秋は、冬までの2か月で部屋に慣らせる
9〜10月も、5〜6月と同じくらい買いやすい時期です。暑さが落ち着いて持ち帰りの負担が少なく、本格的に寒くなるまでに、部屋の明るさや温度に慣れる時間があります。ただし、植え替えは翌年の春まで待つのが無難です。寒くなる前に根をいじると、冬のあいだに回復しきれないことがあります。
観葉植物を買う時期で差が出る理由は「環境の変化」と「寒さ・暑さ」
季節で失敗しやすさが変わるのは、買った直後の観葉植物に2つの負担が重なるからです。ひとつはお店から部屋へ環境が変わること、もうひとつは持ち帰る途中や置き場所の寒さと暑さです。
お店と部屋では明るさがまったく違う
観葉植物は、明るい温室やお店で育てられてから売り場に並びます。そこから部屋に移ると、光が急に少なくなります。米国アーカンソー大学の園芸の資料によると、強い光の下で育った株を暗い場所に移すと、葉を作り直すか落として生え替えて暗さに合わせようとするそうです(University of Arkansas 普及資料「Transporting House Plants」)。
買ってしばらくして葉が何枚か落ちるのは、多くがこの変化への反応です。よく育つ季節なら新しい葉もすぐに出てきますが、冬は育つ力が落ちているので、落ちた分を取り戻すのに時間がかかります。
10℃を大きく下回ると傷む観葉植物が多い
同じ資料には、多くの観葉植物は気温が10℃(華氏50度)を大きく下回ると、かなりの傷みを受けると書かれています。真冬の屋外は、昼でも10℃に届かない日が珍しくありません。お店と家の間の数分が、観葉植物にとっては厳しい時間になるわけです。
夏はその反対で、締め切った車の中はあっという間に高温になります。春と秋に買いやすいのは、この寒さと暑さの心配がどちらも小さいからです。
冬(11〜3月)に観葉植物を買ってもいい? 買ってよい条件と待つ条件
11月から3月でも、条件がそろえば観葉植物を買って大丈夫です。目安は3つで、明け方も部屋が10℃を下回らないこと・寒さに比較的強い品種を選ぶこと・包んで寄り道せずに持ち帰れることです。
どれか1つでも難しいなら、春まで待つほうが安心できます。迷ったときは、次の表で自分の部屋に当てはめてみてください。
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| 確かめること | 冬でも買ってよい目安 | 春まで待ちたい目安 |
|---|---|---|
| 夜の部屋の温度 | 明け方も10℃を下回らない | 暖房を切った夜に10℃を下回る |
| 選ぶ品種 | パキラ・ガジュマル・ゴムの木・アイビーなど、5℃前後まで耐える品種 | ポトス・カラテアなど、15℃前後かそれ以上の室温がほしい品種 |
| 持ち帰り方 | 包んでもらい、寄り道せずに帰れる | 寒い中を長く歩く、ほかの用事を済ませてから帰る |
| 置き場所 | 昼は明るい窓辺、夜は窓から離して置ける | 冷える窓際か玄関にしか置けない |
まず夜の部屋の温度を測ってみる
いちばん大事なのは、昼ではなく明け方の温度です。暖房の効いた昼の部屋は暖かくても、暖房を切った夜の窓際は、思っている以上に冷え込みます。いちばん低かった温度を記録できる温度計を置き、寝る前に記録をリセットしておくと、明け方に何℃まで下がったかが翌朝に分かります。

買う前の数日だけでも測っておけば、その部屋で冬を越せる品種かどうかの見当がつくはずです。10℃を下回る夜が続くなら、冬は寒さに強い品種に絞るか、春に買うと決めてしまうほうが気が楽です。
温度計は千円台から手に入ります。タニタの温湿度計は、リセットしてからの最低の温度と湿度を表示できるので、置き場所ごとの明け方の冷え込みを確かめるのに向いています。
― 明け方の冷え込みが分かる温湿度計 ―
冬に選ぶなら、寒さに強い品種から
冬に買うなら、寒さに比較的強い品種を選ぶと失敗が減ります。パキラやガジュマル、ゴムの木は5℃前後まで耐え、10℃以上あれば安心して冬を越せます。アイビーはさらに寒さに強い部類です。
反対に、ポトスは15℃前後、カラテアは15℃以上の室温がほしい品種です。暖房をつけっぱなしにできる部屋でなければ、春まで待つほうが向いています。はじめての1鉢を品種から選ぶなら、初心者向けの観葉植物の記事で冬の室温も比べています。品種ごとの耐寒温度は、冬越しの記事に一覧でまとめました。
\ 品種ごとの耐寒温度と冬の置き場所 /
冬に観葉植物をお店で買うときの持ち帰り方
冬にお店で観葉植物を買ったら、店を出る前に紙や袋でしっかり包んでもらい、寄り道せずにまっすぐ持ち帰ります。米国の大学の資料は、お店から車までの短い間でも、寒さと風で傷むことがあると注意しています。

アーカンソー大学とパデュー大学の資料に書かれている持ち帰り方を、順番に並べるとこうなります(Purdue University「Wrap It Up」)。
- 店を出る前に、紙や袋で株全体をしっかり包んでもらう
- 車で行くなら先に暖房で車内を温め、鉢は前の座席に置く
- 冬のトランクは寒すぎるので使わない
- ほかの用事は済ませず、まっすぐ家に帰る
- 家に着いたら包みを外し、外に面したドアや暖房の吹き出し口から離して置く
包むのは新聞紙や紙袋で十分
専用の資材がなくても、新聞紙や紙袋で包めば冷たい風を防げます。お店で包んでくれないときは、「寒いので包んでもらえますか」と頼んでみてください。家から紙袋を1枚持っていくと、断られても自分で包めます。
歩いて帰る場合も、考え方は同じです。包んでもらうこと、寄り道しないことの2つを守るだけで、寒さにさらされる時間はぐっと短くなります。
車の中に置きっぱなしにしない
パデュー大学の資料は、暖房のない車に置かれた植物は、すぐに傷んだり枯れたりすることがあると書いています。買い物の途中で観葉植物を買うなら、ほかの買い物を先に済ませて、最後に観葉植物を選ぶ順番にすると安心です。
冬に観葉植物を通販で買うときは、受け取り方で決まる
冬に通販で観葉植物を買うなら、確実に家にいる日時を指定して、暖かい日中に受け取るのが基本です。箱の中で過ごす時間が長いほど、植物は弱っていきます。届いたらすぐに箱を開けて、寒い玄関に置いたままにしないでください。
寒冷地では、冬のあいだ観葉植物の出荷を止める通販のお店もあります。注文する前に、お店の配送の案内で冬の扱いを確かめておきましょう。届いた日に箱を開けて状態を確かめ、傷みがあれば写真を残しておくと、保証の相談がしやすくなります。
お店ごとの送料や保証の違いは、通販の記事で比べています。
\ 送料と保証で比べる観葉植物の通販 /
真夏(7月後半〜8月)に観葉植物を買うときの注意
真夏に観葉植物を買うなら、締め切った車の中に置かないことと、直射日光を当てないことの2つが大事です。冬ほど目立ちませんが、夏の持ち帰りにも落とし穴があります。
アーカンソー大学の資料によると、夏に締め切った車の中は温度が上がり、短い時間で植物をだめにしてしまいます。エアコンが効いていても、窓から差し込む日差しが当たると葉が焼けることがあるそうです。車で運ぶときは、日の当たらない座席に置くか、紙で日よけをしてください。
通販で買うなら、午前中に受け取れる日時を選びます。届いたらすぐに箱から出して、涼しい場所でひと休みさせると安心です。
観葉植物を買ったあと最初の1か月の過ごさせ方
買ってきた観葉植物は、置き場所を決めたらしばらく動かさず、植え替えや肥料は控えて部屋に慣らします。季節を問わず大事ですが、冬に買った株ほど、この慣らし方で差が出ます。
明るい場所から少しずつ慣らす
アーカンソー大学の資料は、買ってきた株をまず家の中の明るい場所に置き、4〜8週間かけて少しずつ置きたい場所へ移していく方法をすすめています。いきなり部屋の奥の暗い場所に置くより、葉を落としにくくなります。
明るい場所といっても、夏の直射日光は葉焼けのもとです。レースのカーテン越しの窓辺が目安になります。冬は昼に窓辺で光を当て、夕方からは窓から離すのが安全です。窓の方角ごとの明るさの違いは、置き場所の決め方の記事で説明しています。
植え替えと肥料は、すぐにはしない
買ったばかりの株は、環境が変わっただけで少し疲れています。少なくとも2週間は植え替えも肥料もせず、置き場所に慣れるのを待ってください。
秋や冬に買ったなら、植え替えは翌年の5月まで待つのが無難です。肥料も11月から2月ごろまでは止めておきます。鉢が小さく見えても、冬のあいだはそのままで大丈夫。植え替えの時期と手順は、別の記事で詳しく説明しています。
― 植え替えに向く時期と手順 ―
冬に買った株の水やりは控えめに
冬は土が乾きにくく、根が水を吸う力も落ちています。お店で水をもらったばかりの株なら、すぐには水をやらず、土の中まで乾いてから数日あけて与えてください。冷たい水ではなく、室温に近い水を暖かい午前中にあげるのがコツです。
葉が数枚落ちても、慌てて場所を変えない
買ってしばらくして下の葉が1〜2枚黄色くなったり落ちたりしても、多くは環境の変化への反応です。心配になって置き場所をあちこち変えると、そのたびに環境が変わって、かえって葉が落ちやすくなります。幹が固く、新しい芽が残っていれば、決めた場所で見守ってください。
それでも葉が次々に落ちたり黒っぽくしおれたりするときは、寒さか水のやりすぎを疑います。症状ごとの見分け方は、葉が黄色くなる原因の記事が参考になります。
観葉植物を買う時期でよくある質問
まとめ|観葉植物は春と秋に、冬は夜の温度と持ち帰り方を確かめて買う
観葉植物を買うのにいちばん安心な時期は、5〜6月と9〜10月です。11月から3月でも、夜の部屋の温度・品種・持ち帰り方の条件がそろえば買って大丈夫です。
- いちばん買いやすいのは、気温が穏やかな5〜6月と9〜10月
- 冬に買うなら、明け方も部屋が10℃を下回らないかを先に確かめる
- 冬はパキラやゴムの木など、寒さに比較的強い品種から選ぶ
- お店では包んでもらい、寄り道せずに持ち帰る。通販は暖かい日中に受け取る
- 買ったら2週間は植え替えも肥料もせず、明るい場所から少しずつ慣らす
資料を読んで、買う日そのものより、買ってからの数時間と数週間の過ごし方のほうが大事なのだと感じました。寒い季節でも、条件さえ整えれば、部屋に緑を迎えるのをあきらめる必要はありません。
迷っているなら、まずは今夜、置きたい場所の明け方の温度を測ってみてください。その数字で、今買うか春まで待つかが決まります。
― 買う時期が決まったら、お店選びはこちら ―
新しい植物や鉢、土を探しているなら、観葉植物専門の通販サイトもチェックしてみてください。送料や枯れ保証で比べたおすすめの通販サイトをまとめています。




