
前回、ChatGPTに「観葉植物初心者向けに育てやすい10品種」を10回聞いた結果、毎回同じ8品種が固定で出てきた話を書きました。あのとき、心の片隅でずっと気になっていたのが「他のAIに聞いたらどうなるんだろう?」です。
私自身、AIを観葉植物選びに使うとき、ChatGPTだけで判断するのは少し怖いと感じていました。AIごとに学習データも性格も違うはず。同じ質問を投げて、3社が同じ答えを出すなら信頼性は上がるし、違うなら違いを知っておきたい。気になりすぎて、Gemini(Google)とClaude(Anthropic)にも同じ質問を5回ずつ投げてみました。
この記事では、ChatGPT 10回・Gemini 5回・Claude 5回の合計20回の検証データから見えた、AI 3社の意外なほど違う性格と、特にClaudeで起きた「予想外の出来事」をまとめています。AIで植物選びをする人には、けっこう刺さる発見があるはずです。
読み終わるころには、AI 3社をどう使い分ければいいか、具体的にイメージできていると思います。
なぜAI 3社で同じ検証を繰り返したのか
AI 3社それぞれの推薦傾向を実データで比較したかったからです。AIは確率モデルで答えを生成するので、同じ質問でも回答が揺れるのが基本。複数回×複数AIで実データを取ると、各社の「クセ」がはっきり見えてきます。
第1弾(ChatGPT編)からの続き
前回の記事で、ChatGPTは「絶対8品種」(モンステラ・サンスベリア・ポトス・パキラ・ガジュマル・ドラセナ・ウンベラータ・アイビー)を10回中10回必ず推してくることが分かりました。
\ ChatGPT 10回検証の詳細はこちら /
第1弾を書きながら、引っかかっていたのは「AIなら他社も同じ答えなのでは?」という疑問です。AIごとに学習データの量も内容も違うはず。同じ質問を投げて結果が揃うなら信頼性は上がる、揃わないなら違いを知ることに価値がある、という見立てで第2弾の検証に進みました。
使ったプロンプトと条件
3社ともプロンプトは完全に同じ文面にしました。
「観葉植物初心者です。育てやすい観葉植物を10種類教えてください。理由も簡単にお願いします。」
条件もすべて揃えました。新しい会話を毎回開く、無料版の標準モデルで実施、2026年5月時点、ChatGPT 10回・Gemini 5回・Claude 5回。同じ質問・同じ環境で、純粋に各AIが何を返すかだけを見ました。
検証の結果1 ChatGPT・Gemini・Claudeの推薦比較
3社で「絶対推す品種」が見事にズレました。ChatGPTで100%固定だった8品種が、Geminiでは6品種に減り、Claudeに至っては「正常に答えてくれた回」が5回中1回しかなかったという結果です。
3社別の出現率比較表
| 品種 | ChatGPT(10回) | Gemini(5回) | Claude(参考1回) |
|---|---|---|---|
| モンステラ | 100% | 100% | 登場 |
| サンスベリア | 100% | 100% | 登場 |
| ポトス | 100% | 100% | 登場 |
| パキラ | 100% | 100% | 登場 |
| ガジュマル | 100% | 100% | 登場 |
| ドラセナ | 100% | 100% | 登場 |
| フィカス・ウンベラータ | 100% | 20% | 未登場 |
| アイビー | 100% | 80% | 未登場 |
| ゴムの木 | 未登場 | 80% | 未登場 |
| オリーブの木 | 未登場 | 60% | 未登場 |
| ハオルチア(多肉系) | 未登場 | 40% | 未登場 |
| ザミオクルカス(ZZ植物) | 未登場 | 20% | 登場 |
注目1 ウンベラータ問題 — 同じ「初心者向け」なのに極端に違う
一番おもしろい差はフィカス・ウンベラータでした。ChatGPTは10回中10回(100%)推してきたのに、Geminiでは5回中1回(20%)だけ。同じ「初心者向け」という質問なのに、AI次第で推されたり推されなかったりが極端に出ます。
Geminiが代わりに上位に挙げてきたのが、ゴムの木(80%)・オリーブの木(60%)・ハオルチア(40%)など、ChatGPTでは1度も登場しなかった品種でした。Geminiは「観葉植物」の定義をChatGPTより広く取っていて、多肉系や屋外向きの樹木まで含めるクセがあります。
注目2 Geminiの独自路線 — Google検索データの色が出る
Geminiの応答には、各品種に「発財樹」「多幸の木」「青年の木」といった別名がほぼ毎回付いてきました。検索エンジン由来のデータをそのまま統合している印象で、wikipedia的な情報が分厚く乗ってくるのが特徴です。
その代わり、たまにハルシネーションも見せます。検証中の1回では「モンスター(Monstera)」と表記する誤記が出ました。普段は正しく「モンステラ」と書く回が多いのに、その回だけ突然「モンスター」と書き換えていて、AIの不安定さも垣間見えました。
注目3 ウチナカフォレストの初心者ランキングと比較
当サイトの初心者向け観葉植物ランキングTOP10は、私が実際に育てた枯らしにくさデータをベースにしています。ChatGPTの選定はかなり重なる一方、Geminiの「オリーブ・ハオルチア・ザミオクルカス」あたりは室内の観葉植物としては正直微妙な選択もあり、人間の経験値とは少しズレた推薦が混ざっていました。
検証の結果2 Claudeで起きた予想外のこと
正直、これが今回の検証で一番おもしろかった発見です。Claudeに同じ質問を5回投げたら、5回中4回(80%)が「何の10種類でしょうか?」と聞き返してきました。
聞き返してきた具体的な内容
Claudeが提示してきた選択肢は、たとえばこんな感じです。
- Pine Script(TradingView関連)で書ける手法10種類でしょうか?
- カフェ運営に役立つツール10種類でしょうか?
- ファミコン名作タイトル10種類でしょうか?(具体的に魔界村などを示唆)
- SEOで使うずらしキーワード軸10種類でしょうか?
- アフィリエイト案件のジャンル10種類でしょうか?
明らかに観葉植物関係ない選択肢ばかりです。「観葉植物初心者です。育てやすい観葉植物を10種類教えてください」と質問しているのに、Pine Scriptやファミコン魔界村が候補に出てくる時点で、Claudeが何かを参照しに行っているのが透けて見えました。
なぜそうなるのか — Claudeの「ユーザー履歴参照」機能
Claudeには、ユーザーごとの過去会話履歴やプロジェクトを参照する機能があります。今回テストに使ったアカウントは、過去にコーディング・トレード・SEO・ゲームなど多様なジャンルで会話履歴が残っていました。
Claudeはそれを見に行って、「過去に色々な話をしていたから、今回の『10種類』はどの話題の続きか?」と確認しに来た、というわけです。新規チャットで観葉植物だけを質問しても、過去の文脈に引っ張られる動作が高頻度で起こりました。
ChatGPTやGeminiでは絶対起こらないクセ
同じ質問をChatGPTに10回、Geminiに5回投げても、過去の話題を持ち出して聞き返してくることは1度もありませんでした。両社は「履歴は参照しないので、今の質問に対して素直に答える」スタンスです。
Claudeだけが「ユーザーを覚えている」性格で、それが良くも悪くも露呈した瞬間でした。記憶があるおかげで個別最適化はできるけれど、無関係な過去会話に引きずられて回答できないリスクもある、ということです。
AI 3社の性格を一言で表すと
20回の検証を通して、3社は驚くほど性格が違うことが見えました。一言でまとめるなら、こんなイメージです。
ChatGPT 「平均値AI」
ネット上の情報を平均化した、無難で安全な答えを返してくる先生タイプ。「絶対8品種」は確かに王道で外れない選択肢ですが、推薦理由も「丈夫」「強い」「ズボラさん向け」の連呼で、ぬるっと似たり寄ったりの説明が続くのが特徴です。
初心者向けの広く浅い情報収集には最強。深掘りや個別の事情には弱い、という印象でした。
Gemini 「検索AI」
Google検索のデータをそのまま統合してくる図書館タイプ。別名(発財樹・多幸の木)や雑学が分厚く乗ってきて、観葉植物の定義もネット上の幅広い記事を反映するため広めです。
その代わり「初心者向け」というフィルターは少し緩く、オリーブの木やハオルチアなど、室内の観葉植物としては微妙な候補も出してきます。情報量を求めるなら強いけれど、本当に育てやすいかの精度はChatGPTの方が高く感じました。
Claude 「記憶AI」
ユーザーを覚えている秘書タイプ。過去の会話履歴やプロジェクトを参照しに行くため、「あなたが昔こういう話をしていたから、今回もそれの続きでは?」と確認しに来ます。
個別最適化が強みですが、今回のように観葉植物だけを純粋に聞きたいときは、過去会話の文脈に引きずられるリスクが大きい、というクセが浮き彫りになりました。
用途別 AI 3社使い分け早見表
20回の検証で見えた使い分けは、ざっくり次のとおりです。
候補を広く絞り込みたいとき → ChatGPT
「初心者向け10品種」のような網羅型の質問はChatGPTが得意です。ネットの平均値を素直に返してくれるので、最初の品種選びの一覧化にはとても便利でした。
背景情報や別名・雑学も知りたいとき → Gemini
各品種の別名(発財樹・多幸の木など)や、関連するインテリア事例まで含めて教えてくれます。記事の素材集めや雑学を増やす目的にはGeminiが向いていました。
個別の状況に合わせた相談 → Claude
過去の会話履歴を引き継いでくれる前提なら、Claudeの「あなたを覚えている」性格は強力です。たとえば、過去に部屋の写真や生活パターンを伝えていれば、それに合わせた品種をピンポイントで提案してくれます。
逆に、今回のような単発の質問では文脈確認に走るリスクがある、と覚えておくのがコツです。
具体的な水やり頻度や置き場所まで知りたいとき → 専門サイト
3社のAIに共通しているのは、「水やりは土が乾いてから」「直射日光は避ける」のような画一的なアドバイスでまとめがちなこと。品種別の細かい育て方は、AIではなく専門記事を見るのが安全です。
\ 観葉植物の水やり完全ガイド /
AI3社+専門サイトのハイブリッド使い方
20回の検証で見えた一番賢い使い分けは、AI 3社と専門サイトを組み合わせる方法です。
- ChatGPTで候補を網羅的にリストアップ(初心者向け10品種を出させる)
- Geminiで各品種の別名・背景情報を補足(雑学を増やす)
- Claudeに自分の住環境や過去のやり取りも踏まえて最終3品種を絞る
- 専門サイトで個別の育て方を確認(水やり頻度・置き場所・冬越し)
この四段階で、AI 3社の得意分野と、専門サイトの実用情報の両方を活かせます。AIは「目次を作る道具」、専門サイトは「答えを確認する道具」と役割を切り分けるのがおすすめです。
まとめ — AI時代の植物選び 3つの結論
- AI 3社で推薦は劇的に違う。ChatGPTの「絶対8品種」がGeminiでは6品種に減り、ウンベラータは100%→20%まで落ちた。AI次第で答えが変わる前提で使う必要がある
- 3社の性格は ChatGPT=平均値・Gemini=検索・Claude=記憶。用途で使い分けると効率が劇的に上がる
- 具体的な育て方は3社とも画一的なアドバイスに走りがち。最後の答え合わせは専門サイトでするのが鉄則
ChatGPT・Gemini・Claudeの3社は、観葉植物選びにおいて見事に違う性格を見せました。「AIに聞けば正解が出る」時代ではなく、「AIごとのクセを理解して使い分ける」時代になっているのが、20回の検証ではっきり見えた結論です。
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